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明治28年の絵暦・大小暦

2008.10.2

明治時代の絵暦/解説

明治28年の絵暦・大小暦

傘とちょうちんが乱雑に並べられた図が描かれていますが、よく見るとそれぞれに数字が書かれていますね。
たとえば、いちばん右の傘にはこのお店の「かさ仁」の文字と住所、そして市野瀬萬助さんの「万」と「一ノ瀬」がうまく配されています。で、この場合は「一ノ瀬」、つまり「一」です。
その左となりの傘には「三」、下の傘には「八」と書かれていますね。
こんな具合にすべての傘と提灯に一から十二までの数字が書いてあって、そして真ん中に
「かさ大ろし 丁ちん小うり」
とあります。
これは、「傘は卸売り、提灯は小売りします」という宣伝文句に見せかけて、「傘(の数字は)大、提灯(の数字は)小」という大小暦のヒントをうまく隠しているわけです。
なかなかよく出来ていますね。
まさに江戸時代の大小暦を思わせる構成です。
この時代の引き札にしては珍しく木版で摺られていますし、ひょっとすると昔気質の古い職人さんのこだわりか何かで企画されたものなのかな、という気もします。

※「大の月、小の月」について、詳しくは「旧暦入門」のページ、「一ヶ月は29日か30日」をご覧ください。