一年が13ヶ月の年がある!?
2008.9.24【問題その3】一年の日数のズレ
「一年は365日」というのは誰でも知っていることですね。
でもそれはあくまで太陽暦、つまり太陽の運行を基準にした場合の話です。
では旧暦の場合はどうでしょうか。ちょっと計算してみましょう。
ひと月が平均29.5日ですから、かける12ヶ月で354日となります。
29.5 × 12 = 354
354日。太陽暦の365日と比べると、11日ばかり足りませんね。
さて、ここで春夏秋冬という一年間の四季について考えてみましょう。
四季のリズムというのは、太陽の運行に基づいた365日の周期で回っています。
この周期は太陽暦のカレンダーの周期と全く同じ。だから太陽暦では季節と月がズレることは絶対にありません。
お正月は必ず冬に来るし、お盆は必ず夏に来ます。
われわれはそんなこと、あたりまえのように思っていますけど、でもこれは太陽暦のカレンダーが季節と同じ365日の周期になっているから成り立っていることなんですね。
ところが旧暦の場合、先ほど計算したように一年は354日しかありません。
ということは、一年12ヶ月のサイクルが太陽暦と比べて毎年11日ずつズレてくるわけで、そうすると「カレンダーと季節がだんだん合わなくなってくる」ということが起きてきます。
1年で11日ということは、10年でなんと110日ものズレ。20年もすると、夏と冬がまるっきり入れ替わってしまうくらいズレて、真夏にお正月がくるようなことになってしまいます。
さすがにこれではマズいですよね。
やっぱりお正月は毎年冬に来てくれないと困るわけです。
というわけで、この「一年で11日のズレ」をなんとか解決しなければなりません。
さて、どうしたものでしょう。

昔の人はこう考えました。
「一年で11日ズレるってことは、3年で33日、つまりほぼ1ヵ月分。だったら、3年ごとに足りない1ヵ月分をプラスすればOK!」
つまり、3年ごとに「一年が13ヶ月」という年を設けることにしたのです。
といっても、12月の次に「13月」がくるわけではありません。「同じ月を2回つづける」というやり方でした。
たとえば、普通なら「1月、2月、3月、4月…」となるところを、「1月、2月、もういっかい2月、3月、4月…」という感じです。
このように一回余分に繰り返される月のことを「閏月」といいます。

この閏月、どこに入るかはその時々の月の運行計算で決められましたので、毎回不確定なものでした。大小の並びと同じく、一般の人々はやはりその年のカレンダーを見るまでどの月が閏月になるのか分からなかったのです。
さて、旧暦についての説明、詳しく掘り下げるとまだまだ触れておきたいことはたくさんあるのですが、入門編としてはとりあえずこれで一段落とします。お疲れさまでした。
ここまでのポイントをちょっとまとめてみますと、
とりあえずここまで理解できていれば、旧暦の基本的な考え方についてはOKです。
ちょっとひと休みして、江戸時代の面白い暦、「絵暦・大小暦」のコーナーでもどうぞ。
このコーナーでは江戸時代のちょっと変わった面白い暦を紹介しています。いままで見てきた旧暦の特徴(大小の月、閏月)をうまく利用した、江戸の人たちの洒落たアイデアと遊び心を伺うことができます。
興味のある方はぜひどうぞ。


