大の月、小の月は毎年バラバラ!?
2008.9.24【問題その2】月の運行の変化
さて、月の周期の29.5日につづく次なる問題です。
前のページで「月の満ち欠けの周期は30日ではなくて約29.5日です」と説明しましたね。
実はこの「29.5日」という数字もあくまで平均値であって、実際の月の運行は細かく見ていくとその月ごとに微妙に長かったり短かったり、変化があるのです。(おおむね、29日6時間35分から29日19時間55分の間)
うーむ、月の公転周期って、機械のように正確なわけではないのですね…。
わずか数時間のズレとはいえ、積もり積もれば1日単位のけっこうな大きさになってしまいます。
お月さまを基準にしている旧暦では、このズレを放置しておくとそのうち「あれ??今日は1日のはずなのに新月じゃないぞ?」てなことになってしまうわけです。これはけっこう重要な問題ですね。
どうにかしてこのズレを修正しなければいけないわけですが、さて昔の人はどうしたでしょう。
* * *
実は、月の大小の配置を工夫することでこの問題をクリアしたのです。
つまり、大、小、大、小…と単純に交互に並べるのではなく、大、大、大、小…と、大の月を2~3回続けたり、逆に小の月を何回か続けたりすることで、月の運行の長短のズレを1日単位で調整したわけです。
ちょっと強引な感じではありますけどね。
でもこれ、よく考えるとこんな風に大小の配列で対処していたってことは、その前提となる月の運行に関する正確な天体知識と計算方法がちゃんと分かっていた、ってことでもあるわけです。
いいかげんな天体知識じゃ月の運行のズレなんて計算できませんし、もし計算できなければ正しい暦は作れないわけですからね。
んー、昔の人たちの知識と知恵、侮れませんね。
さて、こうして月の大小の並びを変えることで誤差の問題は修正できたわけですが、その結果どうしても避けられない新たな問題が起きてきました。
何かというと、一年を通した大小の月の並びが毎年変わってしまう、ということです。
つまり、私たちのカレンダーのように単純に「にしむくさむらい」というわけにはいかなくて、どの月が大でどの月が小か、必ずその年ごとにいちいちカレンダーで確認しなければならない、ということなんです。
ちょっと不便そうですけど、でも月の運行に暦を合わせようとするとそうせざるを得ないので、こればっかりは仕方ありません。
いかがでしょう。シンプルで一見簡単そうだった旧暦、だんだんややこしいことになってきたでしょう?
でも面倒なことはこれで終わりじゃないんです。まだ続きがあるんですよ…。


