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一ヶ月は29日か30日

2008.9.24

旧暦のルールは月の満ち欠けを基準にしたとてもシンプルなもの。
だけど、ちょっとだけややこしい問題もある、という話を前回しましたね。
さて、そのややこしい問題とはいったいなんでしょう。

【問題その1】1ヵ月の日数

問題点の第一は何かというと、「ひと月の日数」なんです。
実は旧暦の基本となっている月の満ち欠けは「おおよそ30日」といわれますが、正確には「約29.5日」と、やや中途半端な周期なんですね。
これがピッタリ29日とか30日なら何も問題はなかったのですが、0.5日というハンパがあるので困りものです。
「1ヵ月は29.5日です」ではカレンダーになりませんからね。

そこで昔の人は「大の月」「小の月」という工夫を考えました。
つまり、0.5日のハンパが出ないように端数の切り上げと切捨てで、1ヵ月が30日の「大の月」と29日の「小の月」を、大、小、大、小…と交互に繰り返すことで対処しようとしたのです。
なるほど、これなら0.5日のハンパも問題ありませんね。

  • 旧暦には、1ヵ月が30日の「大の月」と29日の「小の月」の2種類がある
  • 大、小、大、小…と交互に繰り返すことで日数の誤差をなくす工夫をした

1ヵ月が大とか小とか、なんかちょっとややこしくなってきましたね。
でもよく考えるといまの私たちのカレンダーだって、月の日数は同じじゃないですよね。
1ヵ月が31日の1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月は、昔風に言うと「大の月」で、2月、4月、6月、9月、11月は日数が少ないから「小の月」ということになります。
「にしむくさむらい(西向く侍)」で覚えましたよね。

まめ知識


●「にしむくさむらい」という覚え方がいつごろ広まったのか定かではありませんが、太陽暦が導入されたばかりの明治の初めごろの書物には、「にしむく…」とはまた別の、こんな七五調の歌での覚え方が紹介されています。


正三五(しゃうさんご)  七八十(しちはちじう)十二月(じうにぐゎつ)  日数三十一日(ひかづさんじういちにち)()

二月(にぐゎつ)のみ二十八日(にじうはちにち)  四六九(しろくきゅう)  十一月(とういちぐゎつ)日数三十(ひかずさんじう)

閏年(うるどし)四年(よねん)一度(いちど)そのときハ二月(にぐゎつ)(すえ)一日(いちにち)()す。

…なんか長すぎてかえって覚えにくそうですけどね(笑)

啓蒙知恵之環(けいもうちえのわ) 巻の二」明治6年 (当サイト所蔵)

さて、旧暦のちょっとややこしい問題点、これで終わりじゃありません。まだ続きがあるんですよ。